あれから一年という歳月

映画館を出たら、雨がまるで地面に突き刺る針の勢いだったので、とりあえず映画館の前で煙草に火をつけて一服、さてどうするかと考えることにした。 傘を持ち合わせていた準備の良い人々は、足許を豪快に濡らしながらも映画館を後にしたし、傘を持ち合わせて…

ドロップ

「でかけるから」という声で目を覚ましたときには、もう正午前で、風が窓を精一杯揺さぶっていた。 「うん」とか「ああ」とか素っ気のない答えを返した記憶はあるが、うつ伏せのままに、がたがたと騒ぐ窓のほうを見て、予報とは違って意外といい天気だなあと…

崩壊

今日は二回目の「四川のうた」。やはり素晴らしい。崩れゆくものと造り上げられるものという対比の中に生きる人々。男も女も坐り、時に直立し、身振り手振りを操りながら語る。ただ語ってる。時に笑顔を作ったり、時に友の手を取ったり、そしてまたある時は…

雨籠

雨が降り続いていたが、今日は午後から雨もやんだ。と思ったが、新宿で映画を見終わったら雨がまた降っていた。 自分は雨の日に部屋に籠って蛍光灯を一日中点けているのが好きだ。なんかとても落ち着く。まるで虫みたいだと思うし、陰気だ。しかし、ここ数日…

暇が露呈されていく日記

一昨日電車に乗っていた時に、丁度目の前の席に小学生と思しき男の子が座っていたのだが、彼はハーフパンツ姿で、膝小僧に派手な擦り傷をつくっていて、正にやんちゃ盛りという感じだったのだけど、それは必死に読書に耽っていて、しかもそれが宗田理の「ぼ…

フレンチトースト

さっきフレンチトーストを作って朝食としたのだけれど、うっかり、牛乳に砂糖を入れ過ぎたため、甘過ぎになってしまい、今とても気持が悪い。

幽かな歌声

俳優クリント・イーストウッドの死が、ベッドの上で静かに迎えられるのではなく、丸腰で無数の銃弾を撃ち込まれ地面に仰向けとなり(しかも十字架!)、それを俯瞰で撮らえるという形で迎えられるならば、それは最もふさわしい最期だ。更には丁寧にも棺桶へ…

がんばりすぎなくていい

先週の土曜日の九段あたりは花見の人々でごった返していた。かなりの割合で、カメラを肩からぶら下げていた。みんな写真とか撮っていいなと仕事へ向かう車に揺られながら羨む。今年はお花見なしだ。 で、その仕事。いやあ、嫌になっちゃたな。特撮ものを初め…

赤爪の女

4月になった。大きな変化は今のところ何もない。だいぶ暖かくなってきたが、懐は寒々しいままだ。早く還付金振り込まれないだろうか。それぐらいを楽しみに待ちわびながら日々生活している。何か楽しいことはないのかとふらつきたいものだが、ふらつく実費が…

他人の空似

相変わらず花の妖精たちは宙を輪舞し続けているのだろうか。鬱陶しいマスクや、気休めに過ぎない目薬など、家を出る前に装備していると、まるで戦場に出て行くようだと思う。 日曜日の終電は乗客も少なく、ゆったりと腰掛けられる。自分は6、7人掛けのシート…

花粉は自然界の暴力だ

それにしても花の妖精たちは毎日が楽しいだろう。しかし人間はこんなにも苦しんでいるのだ。目は痒く、鼻水はそこまでではないが、嚔は激しい。マスクが鬱陶しい。 三池崇史の「ヤッターマン」を見るか、陳凱歌の「花の生涯」を見るか、悩んだのだが、恐らく…

四温の雨

風邪。2月25日、正確には26日の午前3時半頃に家に帰ったのだが、喉が痛いし、咳や嚔は出るし、体は異常なまでにだるいしで、寝込もうと決意する。熱こそ殆どなかったが、床から出ることを体が完全に拒否していた。「夕飯どうする?」とか聞かれるも「ああ・…

花の妖精たちよ

そうか、また今年もやってきたのか、花の妖精たちよ。今年は年明け早々、風邪をひいたらしくマスクをつけて仕事をしていたら非常に鬱陶しかったし、そう言えば去年もマスクして花の妖精たちと戦いながら働いていたっけ。でも本当にマスクをしていると鬱陶し…

3時

これから仕事なのだけど、集合時間が3時とかなので、ジョナサンで暇をつぶしている。3週間ぶりくらいの仕事なのでとても体が鈍っているだろうし現にだるいのだし、長野に行くとかで寒そうなので、気分が下向きになっている。今のところ今月は19日と20日にも…

とりあえず待ってみる、といういいわけ

ここ3週間くらい仕事をしていない。周りも口を揃えて言う「仕事がない」と。本来ならこの時期が一番忙しい時期なはずなのだが。まあ去年一年は一生懸命働いたし、ちょっと休んでもいいかと思う。そんな最近は巡り巡る季節とともに、もはや慣例ともなりつつあ…

タナゴコロ

李屏賓に会った。自己紹介をし、交わした握手、彼の手はとても厚みがあり、そして温かく、この手から侯孝賢の映画のあの美しいまでに流麗なキャメラワークが生まれるのだと思うと感慨深いものがあった。撮影中にお邪魔したので、本人から直接に話などは聞け…

オモイガケナイ便り

今日は本当に疲れた。昼飯をおしたおかげで、正確な時間は覚えてないが、1時半とか2時くらいには終了、撤収。朝、5時半に渋谷に着いて、おにぎりふたつで日曜日の川崎の商店街を駆け抜けまくったら、本当に疲れた。ただメインのこちらはあまり出動せず、応援…

2008年の映画、10本

コッポラの胡蝶の夢(フランシス・フォード・コッポラ) トウキョウソナタ(黒沢清) イースタン・プロミス(デヴィッド・クローネンバーグ) 接吻(万田邦敏) ダージリン急行(ウェス・アンダーソン) ゼア・ウィル・ビー・ブラッド(ポール・トーマス・ア…

好吃!

22 今日は休みになったので、今年のはじめまでいた会社の忘年会に行く。しょっちゅう会ってる人と、久しぶりに会う人と、初めて会う人と、様々な人とお酒を呑む。そう、思えば、今年は長かったと思う。去年などはのんびりとあっという間に一年が過ぎ去ってい…

トウキョウ

14 長野はおしまい。夜中、零下10度とかになって、ふと周りの光景を眺め客観的になり、何やってるんだかと思った。何億というお金が動いているにも限らず、こんなものあってもなくてもいいのだから。それに辛いのは寒さだけではなく、標高が高いというのもあ…

適切な場所

とある俳優さんに「息子にとても雰囲気が似ているんだよ。だから最初から注目してた」と言われる。雰囲気が似ていると性格まで似るのか、「人を押しのけたりとかするの嫌いだろ?つい譲ったりとかするだろ?引っ込み思案だろ?」とズバリ言い当てられる。「…

整理と感覚

去年の今頃、自分は何をしていたのだろうかとふと思い、去年の自分のはてなダイアリーを覗いてみる。今年もスタバのカップが冬っぽくなったということで季節の移り変わりを感じるけっこー現代人な自分。と書き出している文章があった。今年もまったく同じこ…

好久不見

今年も徐々に着込む枚数が増えてきている。今年の夏は、決して大袈裟な言い方をしてみようと試みているのではなく、絶対にとか間違いなくといった信用ならぬ断定用語を総動員してまでも、今まで生きてきた中で一番暑かったと言い切りたい。それは観測史上の…

死んだ蜂に刺されたことがあるかい?

2日間、引篭もる。半日寝て、半日ぼーっとしてまた半日寝て、半日ぼーっとしている。 昨日の昼頃、30日の仕事があるのだけどという電話が掛かってくるも、「あ〜明日ちょっと用事があるんですよ。いや、仕事とかではないんですけど・・すんません」と言って…

ktn.gm/14

Up とことん駄目だった。ゆっくりしている場合ではないけれど、何が駄目だったのか、というより何故にしてここまで愚鈍なのかと振り返りたい。それくらいほとほと自分に呆れてしまった。特に最後の最後で同じ過ちを2日も続けて犯すとは、本当に慙愧に耐えな…

笑ったような顔になる

『ディボース・ショウ』と『レディ・キラーズ』はどうしても見る気になれず『バーバー』以来のコーエン兄弟、『ノーカントリー』。確かにあんなおかっぱの異常殺人者がいる国などで老後を悠々自適に過ごすことなどおっかなくて嫌だ。そんなおかっぱの殺人狂…

聞かせてよ 愛の言葉を

時間の流れというものは誰にも止めることなど出来ず、速く感じるか遅く感じるかは、その時の自分の気持次第で、2月の中旬はあんなにも長く感じたものが、下旬になるとあっという間に3月に雪崩込んでいた。 最近気付いたのは、もしかすると自分の肌はデリケー…

アルタ前

ほぼ半月ぶりの休み。昨日食べたふたつのブリトーのせいなのか、昼過ぎ頃目が覚めたとき非常に胃がもたれていた。しかしながら呑みに行くとそれはそれで話は別で意外と食べられるし呑める。「子供みたいな注文の仕方だね」とか「そんなに食べて大丈夫?」と…

ktn.gm/14

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