ついに威張り始めた

とにかく暑くなって来た。
2週間くらい前のことだったろうか、いつだったかあんまし覚えていないけど、まだ半袖は早いなとか思っていたはずだけど、今じゃもう半袖でないと暑くて仕方ない。100%麻のシャツなら長袖でもいい。腕を捲ればいい。綿はもうだめだ。それでそのまだ長袖を着ていたちょっと前に、生まれて始めてIMAXで映画を観た。と、言ってもIMAXデジタルなのだから本来のIMAXとは少し違うのだろう。
上映時間まで少し時間があったので、喫茶店で本を読んでいて、さ、そろそろ時間だという時に「THE GIRL IS MINE」が流れ出して、少し感傷に浸りたいみたいな気分になったというか、兎に角聴いていたいという気分になって、煙草に火をつけた。煙。MINE、MINE、煙。MINE、MINE。今もMINE、MINEと聴きながら、キーボードを叩いている。
IMAXはこれまでも幾度か機会はあったが、その度に逃がして来た。今回IMAXデジタルとして復活すると聞いて時期的には「スター・トレック」を見れるかと期待していたが、「トランスフォーマー/リベンジ」ということでその点で少し残念な感じがしたけど、ま、見れることに越したことはない。
劇場に入って思ったのは、少しだけスクリーンでかいのかな、ってくらいで、ちょっと前に調べたところによると、やはり今までのIMAXシアターに比べるとスクリーンは小さいらしい。確かにスクリーンのでかさだけなら、新宿ピカデリーの一番広いとこのほうがでかいだろうし、あとは六本木のほうが広いか。あとはIMAXのデジタルプロジェクターがどんなもんかというお話で、70mmの威力を知らないので、それと比較できないのが残念無念なのだが。
結果、正直、良かったと思った。IMAXカメラで撮影されたシーン(森の中、ピラミッド、その前の採掘場みたいなとこ)はスコープサイズからいきなりヴィスタサイズになるのだけど、この時の違いは歴然としてる。やっぱ解像度と動きの流れの無さが圧倒的に違う。
そもそもIMAXデジタルは70mmの威力をそのままデジタルにするっていう計画だったらしいけど、DLP Cinemaのテキサス・何とか社っていうところのチップは最大で2Kしかないらしく、それをIMAXデジタルで採用することになった時点で、70mmの威力ってのは無理だって理論上はわかる。70mm横走りの本来のIMAXは35mmの4倍の情報量があるわけで、これって正しい言い方ではないのかもしれんが、4Kみたいなもんだ。だから2Kのチップじゃ阿呆かっていう話なわけだ。で、2KのDLP Cinemaなんて35mmのフィルム上映には勝てないから、要するにもしかしてIMAXデジタルってしょぼいのか?って思った。ただスクリーンがでかいだけ?って思った。
で、このIMAXデジタルで上映される映画はIMAX DMR(Digital reMastered Release) っていう方式で記録されているらしいのだけど、8Kでスキャニングしてデジタル・エンハンスを施して、粒状性をなくしたり、シャープネスを高めたり、あとはカラーグレーディングし直したりしてるらしい。で、Wikipediaを読んでいると、どうやらIMAXデジタルは2Kは2Kなんだけども、プロジェクター2台同時で映写しているようだ。 どういう2台同時映写なのかわからんけども。だからか、輝度もあってコントラストも高く感じた。
あとは音だな。劇場の後方角にでかいスピーカーが積み重ねられてたけど、なんだかサラウンドな感じがしなかった。継続的な音が途中で途切れるというか。あと低音歪んでる気もした。
以前、4Kで撮影してそれを非圧縮でSonyのSXRDプロジェクターで巨大スクリーンで見たことがあるけど、あれは駄目だった。人間の目が映像の鮮明さについていけない。あまりにも鮮明すぎて、圧迫感を感じた。
70mmのIMAXを見てないからなんとも言えない気がするが、今回のIMAXデジタルくらいが恐らく人間の目で対応できる最高の鮮明さだと思う。

あまりにも酷すぎる自分と出会った。そしてその酷いという責任を自分は過去の自分の責任にしようとした。過去の自分が至らなかったから、今の自分が至らないのだと過去の自分を責めた。勿論、過去の自分が至らないというのは根底にある事実だが、今の自分が至らないのはそれとはまた別のことだろう。今を変えればいいだけで、不変な過去の事実に責任を押し付けてもなんの解決にもならない。