はやいものでもう3月

花の妖精たちが、甚だしく放たれて、人々の鼻にこんにちわとも言わず土足であがってくるわで、こちらは鼻垂れて、そんな殆ど目にも見えない小さい奴らに苦しまされる僕らはなんてちぽっけな生き物なんだと思い知らされるシーズン突入。
マスクをしないときがあるとして、すると確実に妖精たちが入ってくるわけで、すると刺激されて鼻水がでますわな、そしたら自然と垂れてきますわ。そしたらじゅるっと吸い込むじゃない。そのときさらに、妖精たちも吸い込んでるじゃない。となると、やっぱり絶対にマスク着用じゃない。でも毎年繰り返し同じこと書くけど、仕事のときってマスクって鬱陶しくてしたくないというのがあるわけで、ああ堂々巡りというか、本当にご勘弁を、と膝をついて天に向かって手を合わせたくなるが、無神論という大袈裟なものではなくとも、神様って心の問題でしょ、ははは、くらいに思っているのだからこんなときだけ都合が良すぎるという話なわけでございます。


今回の仕事は過去にないくらいに微温湯に浸かっている様なものなので、毎日お茶して帰れるくらいで、その後の社会復帰の困難さが今から心配されるくらい逆に恐しい。休みが多過ぎで、つい先日までは5連休もしてしまったりで、それはそれで身体が鈍る。
ただ、先日は、今回の仕事で初めて激しくフラストレーションが湧き上がっていらいら、むかむか。というよりあんなことで憤ったのはこの仕事を始めて初めて。あんな愚鈍なやつらは本当にご勘弁。皆が狭くて苦しんでいるのに、自分等だけひと部屋に仕事道具をぶちまけて、すこしもまとめようとしやがらないという身勝手さ。自分たちだけ楽できればそれで良しとしちゃってさ。みんなが幸せになれる道を選ぶのが自分たちにとっても幸せじゃん。多勢でひとつのものを作り上げていくってそういうことじゃん。
あまりに許せなかったので、「すいません、少し寄せてもらってもいいですか?」と丁重にお願いしたらば「うちに泣けってことですか?」というぱっぱらぱーな返答。こっちは泣いたところから始まってるのに、なんだそりゃ?
同じ土壌でも畑が違うとここまで仕事に違いがあるものなのかね。というよりは殆ど人間性なのか。


先日、友人が「「パレード」が本当に酷いから是非観て欲しい」と太鼓判を押してきたので、わくわくしながら観に行ってきた。期待したほどではなくがっかりしたものだが、並に良くない。嗚呼、何て緊張感のない画作りなのでしょう。このショットに懸けるという気持は微塵もなく、素材としての映像の羅列。そして何て酷い音なのでしょう。道徳観というか社会の闇というかそんなのを薄っぺらく描くネガティヴな邦画が作られ続けてるけど、どれもこれもつまらない。なんかそういう原作が多いのだろうか。
原作ものと言えば今年は「ノルウェイの森」やるけど、キネ旬を本屋で立読みしていたら、李屏賓の中国語と英語の二ヶ国語で書かれた本が出版されたとかで、その中では「ノルウェイの森」の悪口が沢山書いてあるらしい。「俺はビデオでなんかやりたくなかったのに監督がビデオでやりたいってうるさいからしょうがなく付き合ったけど、ベースになんか一歩たりとも近寄らなかったぜ。でも今までにないようなビデオなりの美しさを表現してやったぜ」みたないことを李屏賓が言っているらしい(勿論彼はそんな言い方はしてないと思うけど)。とりあえず誰か翻訳して日本語版出版して頂戴な。


それにしてもJamie CullumRihannaのカヴァーが素晴らしい。Rihannaなんかよりよっぽどブラックだわな。ビデオもかっこいい。YAMAHAが吹き飛んどる。